0. なぜこの話を最初にするのか(弁護士の判断軸)
便利さより先に「漏れないか」で判断が止まる——それが当然だと、こちらも分かっています。情報漏洩はお金で取り返しがつかない。だから「損害賠償でカバーします」ではなく、そもそも漏らさない作りになっているか、そして最後は人として信用できる相手か。本資料はその2つ——①構造で漏らさない仕組み(§1〜§7)と、②人として守る姿勢(学習に使わない/顧客名も守る/NDA)——を説明するものです。
※ 私たちは「100% 安全」とは言いません。言える事業者は信用できません。「漏らさない作りにしてあり、間違いも確認しやすくしてある」——これが誠実な言い方です。
1. 事務所ごとにデータが完全に分離されている
- Astar では、A事務所のデータにB事務所が絶対にアクセスできない仕組みをデータベースレベルで強制しています
- 「アプリの設定ミスで漏れる」ことがないよう、データベース自体がアクセスを拒否します
- これは金融機関のクラウドサービスでも使われている業界標準の方式(Row Level Security)です
弁護士向けの言い方:
「事務所ごとに別の金庫室があり、自分の鍵でしか開かない構造です。他の事務所の金庫室はドアすら見えません。」
2. データは全て暗号化されている
| どこで | どう守っているか |
|---|---|
| 通信中(PCとサーバーの間) | TLS暗号化(ネットバンキングと同じ鍵マーク) |
| 保管中(サーバー上) | AES-256暗号化(米国政府の機密情報にも使われる規格) |
| AI連携の認証情報 | 事務所ごとに別の暗号鍵で保管 |
弁護士向けの言い方:
「データは送るときも保管するときも暗号化されています。万が一サーバーのディスクを物理的に盗まれても、中身は読めません。」
3. データは日本国内(東京)に保管
- サーバーは Google Cloud の東京リージョン で運用
- 海外にデータが出ることはありません
- 個人情報保護法の国内保管要件にも対応
弁護士向けの言い方:
「データは東京のデータセンターにあり、海外に出ることはありません。」
4. AIがデータを学習に使うことはない
これが弁護士から最も多い質問です。
- Astar が連携するAI(Google Vertex AI、AWS Bedrock 等)は、全て「顧客データをモデルの学習に使用しない」ことを契約で保証しています
- 一般の ChatGPT(無料版)とは根本的に異なります
- AI へのリクエスト履歴は7年間の監査ログとして保存されており、「いつ・誰が・何を」AIに投げたか追跡可能です
弁護士向けの言い方:
「先生の事件情報がAIの学習データになることは契約上ありません。ChatGPTに直接入力するのとは全く別の仕組みです。」
5. なぜクラウドは事務所のNASより安全なのか
事務所で「うちはNASで管理しているから大丈夫」と言われた場合の説明:
| 比較項目 | 事務所のNAS | Astar(クラウド) |
|---|---|---|
| 物理的な盗難・災害 | 事務所が被災したらデータも消失 | 東京DC内で自動バックアップ、災害でも復元可能 |
| 不正アクセス防御 | パスワードだけ(多くは二段階認証なし) | OAuth2認証 + JWT + 二段階認証対応 |
| 暗号化 | 多くのNASは平文保存 | 通信も保管も暗号化 |
| アクセスログ | 誰がいつ見たか記録なし | 全操作の監査ログ |
| ソフトウェア更新 | 手動(放置されがち) | 自動でセキュリティパッチ適用 |
| 持ち出し管理 | USB・外付けHDDで誰でもコピー可能 | ブラウザ経由のみ、ダウンロード権限制御可能 |
弁護士向けの言い方:
「NASは"鍵のかかった部屋に書類を置いている"状態です。クラウドは"銀行の貸金庫に預けている"状態。どちらが安全かは明らかです。」
6. 認証とアクセス制御
- ログインは Auth0(世界最大級の認証基盤) を利用
- 役割ごとのアクセス権限設定が可能(事務員は閲覧のみ、弁護士は編集可、など)
- 不正なログイン試行は自動でブロック
7. 自社サーバーで動かすこともできる(セルフホスティング)
- 「どうしても外部にデータを出したくない」という事務所向けに、事務所内のサーバーで Astar を動かす選択肢もあります
- 全く同じ機能を、完全に自社管理の環境で利用可能
よくある質問(FAQ)
Q. ISMS や Pマーク は取得していますか? → 現在は取得していませんが、技術的にはISMS相当のセキュリティ対策を実装しています。利用しているインフラ(Google Cloud)自体がISO 27001、SOC 2 等の認証を取得済みです。
Q. 弁護士法・弁護士職務基本規程との関係は? → Astar のAI機能は「弁護士の業務を補助するツール」であり、法的判断を代替するものではありません。法務省のAI利用ガイダンス(2023年)にも整合しています。
Q. データのバックアップは? → 毎日自動バックアップを実施し、30日間保持しています。万が一の障害時もデータを復元できます。
Q. 退会したらデータはどうなりますか? → 退会後、一定期間経過後にデータを完全削除します。ご要望があれば事前にデータをエクスポートいただけます。
一言で伝えるなら
「事務所のパソコンやNASに置いておくより、Astar に預けた方が安全です。銀行の貸金庫と同じ考え方です。」
最終更新: 2026-06-09