最近ふと、「AIによって、法律事務員は要らなくなるんだろうか?」と考えました。これについて、私の考えを紹介します!
「作業する人」としての価値は下がる
あくまでも「作業する人」としては、不要になる方向に傾きます(全く要らなくなるかどうかはさておき、そういう方向)。
※これはホワイトカラー全般に共通します。
その意味で、
- 事務員を雇わない
- 雇うとしても少人数やパートで良い
という事務所が増えるはずです。
「人間力」の価値が上がる
一方で、こういう事務員は、AIでは代替不可能です。
- 来所した相談者の緊張をやわらげる
- 依頼者と(良い意味で)親しくなれる
- 電話対応が素晴らしい
- いてくれると事務所の雰囲気が明るくなる
- 事務所の成長を一緒に考えてくれる
- 弁護士のダメなところをちゃんと言ってくれる
ざっくり言うと、「一緒に働いて楽しいよね」という人材です。つまりこれからは、「人間力」や「人間的魅力」が大事かもしれません(ある程度仕事ができることは必須)。
もちろん、これまでもそういう事務員はいました。ただそのウェイトが高まるということです。
そうなると、
- 仕事はできるけど、しょっちゅう不機嫌になる人
- 仕事はできるけど、扱いが難しい人
そういう人は状況が厳しくなります。つまり「作業的にはAIに任せれば良い時代において、なぜあえて人間を雇うのか」というところに価値を出せるかどうかです。
もちろん、AIを使わない・使えない事務所であれば、従来からの価値で勝負できますが、それがいつまで続くかは分かりません。
AIを使える事務員の希少性
「法律事務が分かっていて、かつ、AIも使える事務員」は強いと思います。
「弁護士がAIを使う時代になるんだから、事務員がAI使っても意味なくない?」 そう思うかもしれません。たしかにAIをバリバリ使える弁護士は、事務員はいりません。
ただ現実は、弁護士は超絶忙しく、使いこなすための時間が足りません。ですからAIで事務所全体の事務を軽くできる事務員は、めちゃくちゃ重宝されると思います。
分かりやすくいうと、
- 本来事務員3名くらい必要な作業量を、AIを駆使して1名で回せる → シンプルに人件費削減を実現できる人材
- 弁護士業務のAI化を弁護士の代わりに推進することで、弁護士のAI活用が進む → 弁護士業務をAI活用でサポートできる人材
しかも、空いた時間は人件費削減だけの話ではありません。民事(離婚・相続など)の事務所ならコスト削減が中心になりますが、民事以外の士業 ―― 企業法務や社労士、行政書士、司法書士など ―― だと、AIで捻出した時間を営業活動に当てて、売上アップも狙えます。つまり「コストを減らす」だけでなく「売上を増やす」方向にも効くわけです。
もっというと、「弁護士業務を深く理解した上で、弁護士にAIを教えられて、実際AIで法律事務もできる事務員」は、弁護士にとってはめちゃくちゃありがたいと思います。
それで事務が楽になっても、おそらく「もうあなたは要らない」とはなりません。仮にそうなっても、そのスキルを欲しがる事務所は当面なくなりません。
今、事務員をやっている人へ
ここまで読んでくださった方に、こっそりお伝えします。
今事務員をやっていて、事務所でAI導入が始まっていたら、めちゃくちゃラッキーです。ストレートに言うと、AIを学ぶチャンスです。
自腹で教材を買う必要も、スクールに通う必要もありません。事務所の経費でAIを、しかも生きた活用法を学ぶ絶好のチャンスです(羨ましい!)。
ここで学ぶことは、今後法律事務を続ける上で、あるいは他業種へ転職する場合でも、絶対生きます。
反対に、
- 事務所がAI使わなかったんで、全く使ったことありません
- 弁護士からは使うように言われてますが、苦手なので使ってません
そういうスタンスは、なかなか厳しい話になると思います!多分!